指定障害福祉サービス事業所|就労継続支援B型

ぽっとらっく
メニュー

「授産施設」とは何だったのか

福祉の歴史で見かける「授産施設」。じゅさんしせつ、と読みます。どのような場所で、現在の就労支援とどうつながっているのでしょうか。

「授産」という言葉の意味

授産とは、仕事や生業の手段を授けることを表す言葉です。障害福祉の授産施設は、一般の事業所で雇用されることが難しい人などに、仕事や訓練の機会を提供する施設として位置づけられていました。

当時の制度には、必要な訓練や仕事の提供を通じて自活を支える、という趣旨が記されています。これは当時の制度の目的を示す表現です。現在の支援を考えるときには、必要な支えを受けながら本人の望む暮らしを送る、という視点も大切です。

障害の種別ごとにあった制度

歴史上の授産施設は、障害福祉の施設に限られる名称ではありません。ここでは、障害のある人の働く場に関わる授産施設を取り上げます。

旧来の障害福祉では、身体障害・知的障害・精神障害と、障害の種別ごとに授産施設が位置づけられていました。入所して利用する施設と、自宅などから通う通所施設もありました。同じ授産施設という言葉でも、生活の形や支援の内容まで同じだったわけではありません。

「作業所」とは同じなのか

作業所は地域の働く場や活動の場を指す呼び方として使われてきました。一方、障害福祉の授産施設は当時の制度上の施設区分です。二つはいつも同じ意味になるわけではありません。以下に出てくる授産施設の名称は、当時の制度上の呼称です。

滋賀の「ゆとりあ」には、1997年の無認可作業所開所、1998年の「共同作業所ゆとりあ」への名称変更、2002年4月の精神障害者授産施設(通所)の開所という沿革が残されています。地域で始まった活動が、制度上の授産施設へ移る場合もあったことを示しています。

現在の就労支援へのつながり

制度再編によって、旧来の授産施設などは就労移行支援、就労継続支援、生活介護などの新しいサービス体系へ移っていきました。厚生労働省の2010年通知では、旧体系施設の経過措置が終了する時期を2011年度末(2012年3月末)としています。

ゆとりあは2011年4月に就労継続支援B型へ移行しています。ただし、全ての授産施設がB型になったわけではありません。昔の名称だけで今の支援内容を決めつけず、現在どの事業を行っているのかを確かめる必要があります。

名前の向こうにある日々の生活

施設の制度が変わっても、そこで過ごしてきた人の経験が途切れるわけではありません。施設の名称や制度上の区分だけでは伝わらない、仕事や人との関わり、日々の過ごし方があります。そこにいる一人ひとりの生活にも目を向けたいところです。

授産施設という言葉を知ることは、働く機会を支える仕組みが、どのように変わってきたのかを理解する手がかりになります。

福祉・教育・地域の歩みの一覧へ →